―デスクワーカーの睡眠不足、その原因と改善法―
現代のビジネスパーソンにとって、睡眠の質は仕事のパフォーマンスはもちろん、長期的な健康を左右する大切な要素です。しかし、デスクワーク中心の働き方をしている多くの方が、慢性的な睡眠不足を抱えているといわれています。
その背景には、仕事によるストレス、人間関係の悩み、そして就寝直前までスマートフォンを手放せない生活習慣などがあります。LINEやSNSを見続けていたら目が冴えてしまい、気付けば深夜になっていたという経験を持つ方も多いのではないでしょうか。
加えて、デスクワークは長時間座りっぱなしになるため、身体を動かす機会が少なく、目・肩・腕・腰・脚など、全身に疲労が蓄積しやすい環境です。運動不足の状態では自律神経のリズムも乱れやすく、睡眠の質が下がることにも繋がります。
本記事では、デスクワーク中心の方でも実践しやすい「快眠のための生活習慣改善」と「職場でできる簡単ストレッチ」を紹介します。今日から実践できる内容ですので、ご自身の健康づくりにぜひお役立てください。
■ 快眠に繋がる生活習慣の工夫

デスクワークでも工夫次第で快眠につながるポイントを日常に取り入れることができます。ここでは、仕事前・仕事中・仕事後に簡単に実践できる習慣を紹介します。
● 通勤時の工夫:ひと駅歩きを習慣に
通勤時にひと駅歩くことで、軽い運動になり身体が目覚めやすくなります。朝に太陽光を浴びると体内時計がリセットされ、夜に適切な眠気が訪れやすくなるため、快眠のサイクルが整います。
● 帰宅時の工夫:買い物で「仕事モード」をオフに
仕事後にスーパーへ立ち寄るなど、あえて一度リフレッシュを挟むことで、頭と心を仕事モードから切り替えられます。気持ちの切り替えがスムーズにできると、帰宅後もリラックスして過ごせるようになり、睡眠の質向上につながります。
● カフェインとの上手な付き合い方
コーヒーやお茶に含まれるカフェインは、眠気覚ましに効果的ですが、夕方以降の摂取は睡眠に悪影響を及ぼします。カフェインの効果が抜けるまでには個人差がありますが、長い人では約8時間かかることも。
そのため、摂取するなら午前中にとどめ、午後はカフェインレスの飲み物に切り替えましょう。
● 昼休みの仮眠で午後の集中力アップ
前日の睡眠不足が響いて午前中に眠気が出る日もあると思います。そんなときは、昼休みに20分程度の仮眠を取ることで、午後の集中力や作業効率の回復が期待できます。長過ぎる昼寝は逆効果になるため、短時間で済ませるのがポイントです。
● 食事の工夫:夕食は就寝の2~3時間前に
帰宅後はできるだけ早めの食事を心がけましょう。就寝前の食事は胃が活発に働き、脳と身体が休まりにくくなるため、深い眠りを妨げる原因になります。また、肥満リスクと睡眠障害には関連性があるため、夕食の時間だけでなく食べる量にも気を配りましょう。
● 入浴のタイミング:就寝の1~2時間前
お風呂はシャワーで済ませず、湯船に浸かることで身体が温まりリラックスできます。入浴で上がった体温が徐々に下がるタイミングで眠気が訪れるため、就寝の1~2時間前が理想的です。
● スマホを寝室から遠ざける
スマートフォンは睡眠の大敵です。強い光が脳を刺激し、さまざまな情報によって眠気が飛んでしまいます。
対策としては
- スマホを寝室に持ち込まない
- ベッドから離れた場所で充電する
などの習慣が効果的です。
■ オフィスでできる簡単ストレッチ

長時間の座り姿勢は、筋肉の凝りや血行不良を引き起こし、睡眠の質を低下させます。仕事中に短時間でできるストレッチを取り入れることで、身体の疲労を軽減し、夜の快眠にもつながります。
● 腕の重みで首筋ストレッチ
- 背筋を伸ばして座る
- 片方の腕を背中に回し、肩が動かないよう固定
- 反対の手で耳の上あたりを軽く押さえる
- 重みを利用して頭を横に倒し、20秒キープ
- 反対側も同様に行う
注意点
- 痛みを感じるほど無理に引っ張らない
- 肩をすくめないよう意識する
- ゆっくり呼吸しながら行う
首の緊張がほぐれ、肩こりの軽減にも効果的です。
● 両肩すくめて力抜きストレッチ
- 背筋を伸ばして座る
- 息を吸いながら肩を耳に近づけるように大きくすくめる
- 5~10秒キープ
- 息を吐きながら肩の力を一気に抜く
- 1~3セットを5~10回繰り返す
注意点
- 脱力がポイント
- 呼吸を止めない
- 痛みがある場合は中止
肩周りの緊張を解き、全身の血行促進に役立ちます。
● 肩甲骨周りの動的ストレッチ
- 片手を机に置く
- もう一方の手を肩に添える
- 肩を前回し・後ろ回しに10回ずつ
- 反対側も同様に行う
肩甲骨を大きく動かすことで、デスクワークで凝り固まった上半身がほぐれ、疲労軽減に効果的です。
ぜひ仕事の合間に短時間だけでも取り入れてみてください。
■ ミニ睡眠クイズ ~デスクワーク編~

Q. 午前10時と午後3時、どちらにコーヒーを飲むと睡眠への影響が少ないでしょうか?
A. 午前10時
カフェインの効果が完全に抜けるまでには個人差がありますが、最大で8時間近くかかる人もいます。夕方以降の摂取は睡眠の質に悪影響を与えるため、コーヒーや緑茶は午前中に楽しむのがおすすめです。
■ まとめ ― 快眠は働き盛りのあなたを支える最強の味方
最後に、今回のポイントを振り返ります。
- ひと駅歩く、短時間の仮眠を取るなど、日常の小さな習慣が快眠につながる
- デスクワーク中でもストレッチを取り入れることで疲労が軽減できる
- カフェインは午前中に、夕食は早めに、スマホは寝る前に使わない
- 睡眠不足の主な原因はストレス、運動不足、就寝前のスマホ習慣
- 質の良い睡眠のためには、生活リズムを整え、入浴・食事・光の取り入れ方を工夫することが重要
デスクワーク中心の生活は、意識しないと身体も心も疲れが溜まりやすく、睡眠の質も低下しがちです。しかし、毎日のちょっとした行動を見直すだけで、睡眠の質は大きく改善できます。
日々の仕事のパフォーマンスを高め、心身の健康を守るためにも、今日からできる「快眠習慣」をぜひ取り入れてみてください。