「運動は健康に良い」と世間ではよく言われます。実際に、運動不足が生活習慣病や肥満、メンタル疾患のリスクを高めることは科学的にも証明されています。しかし、実は「運動のやりすぎ」は逆に不健康につながることをご存じでしょうか?
精神科医の先生は「運動は適度であれば最高の健康法だが、過度な運動は病気や老化を進めるリスクがある」と警鐘を鳴らしています。
本記事では「なぜ運動しすぎると不健康になるのか」を科学的に解説し、さらに心と体を健康にする正しい運動習慣について詳しくご紹介します。
運動のやりすぎは「オーバートレーニング症候群」を招く

運動すれば健康になるのは事実です。運動をまったくしない人と適度に運動をしている人を比べれば、当然運動している人の方が健康リスクは低下します。
しかし、運動量が過剰になると「オーバートレーニング症候群」と呼ばれる状態に陥ります。これは、疲労の回復が追いつかず、体に慢性的な疲労感が蓄積してしまう状態です。
過剰な運動の具体例
- 週5回以上、1時間を超えるハードな筋トレ
- 毎日、自転車で50km走行
- 1日10km以上のジョギングを継続
これらを「毎日欠かさず」行うのは、体に大きな負担を与えます。短期間の大会前トレーニングなどは問題ありませんが、長期間続けるとむしろ健康を損ねてしまうのです。
過剰な運動がもたらすリスク

1. 活性酸素の過剰発生
激しい運動を長時間続けると、体内で活性酸素が大量に発生します。適度な活性酸素は免疫機能に役立ちますが、過剰に発生すると細胞を酸化させ、老化や動脈硬化を進めてしまいます。
その結果、心筋梗塞や脳血管疾患、がんのリスクが高まると報告されています。
2. ホルモンバランスの乱れ
過度な運動はストレスホルモンであるコルチゾールを過剰に分泌させます。コルチゾールが長期間高い状態が続くと、免疫力低下や不眠、気分障害を引き起こしやすくなります。
3. ケガや疲労骨折のリスク
休養を取らずに運動を重ねると、筋肉や関節の修復が追いつかず、故障や疲労骨折のリスクが高まります。
つまり「運動しない人」よりも「運動をやりすぎる人」の方が、かえって寿命を縮めてしまう可能性があるのです。
精神科医の先生が提案する「適切な運動量」

精神科医の先生は「適度な運動」こそが心身に最良であると説きます。では、どのくらいの運動が適切なのでしょうか?
推奨される運動目安
- 1日1〜2時間ほどの軽めの運動
- 中強度以上の運動を週120分以上
- 60〜90分の運動を1日置きに行う
- 30分の筋トレ+30分の有酸素運動の組み合わせ
年齢や体力によって差はありますが、週3時間以上のハードな運動を続けている人は注意が必要です。
「どの運動が自分に合っているか分からない」という方は、インターネットや専門書を参考に調べ、自分の生活スタイルに合わせた運動量を見つけることをおすすめします。
運動はメンタルに効く!

運動は体だけでなく、心にも大きな効果をもたらします。樺沢先生が提唱する「運動・睡眠・朝散歩」は、うつ病や不安障害といったメンタル疾患の予防や改善に役立つとされています。
特におすすめは「朝散歩」
- 1日20分程度の朝散歩
- 朝日を浴びながら歩くことで脳内のセロトニンが活性化
セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、気分の安定や睡眠の質の向上に深く関わっています。
セロトニン不足が招く不調
- 感情の不安定(イライラ・怒りっぽさ)
- うつ症状(気分の落ち込み、意欲低下)
- 不眠や寝つきの悪さ
- 慢性的な疲労や集中力低下
- 認知症リスクの上昇
午前中にセロトニンは分泌されやすいため、朝散歩は最適な習慣なのです。
セロトニンが増える効果
- 気分が安定しポジティブ思考になる
- 集中力や頭の回転が向上する
- 睡眠の質が改善し自律神経が整う
- ストレス耐性が高まり、仕事もはかどる
「最強のメンタル改善法」ともいえるでしょう。
運動は薬以上の効果をもつ

実際、うつ病治療において「運動療法」は抗うつ剤と同等の効果があるとされています。さらに、再発予防効果については薬以上であるという研究報告もあります。
運動は、不安障害・強迫性障害・統合失調症・認知症・発達障害など幅広いメンタル疾患にも効果的であり、心を健康に保つ最強の手段といえます。
まとめ
- 過度な運動は健康リスクを高める
→ 活性酸素の過剰発生、心疾患やがんリスク上昇、寿命短縮の恐れあり。 - 樺沢先生の推奨は「適度な運動」
→ 1日20分の朝散歩+軽い運動、週120分以上の中強度運動が理想。 - 運動はメンタル改善に絶大な効果
→ セロトニン分泌で気分安定・睡眠改善・集中力向上。抗うつ剤並みの治療効果も。
今日からできる小さな一歩
「買い物に歩いて行く」「1日20分だけ朝散歩する」など、無理なく続けられる習慣を取り入れてみましょう。
その一歩が、あなたの心と体をより健康にし、幸せな未来へとつながっていくはずです。