――365日スポーツ三昧・アスリートのための栄養戦略――
「夏になると、どうしても練習の質が落ちる」
「食事量が減って、体力がついてこない」
「合宿や大会の時期に、体調を崩してしまう」
運動をしている人であれば、一度は夏バテによる不調を経験したことがあるのではないでしょうか。
夏は高温多湿という過酷な環境のため、身体への負担が非常に大きく、運動には決して向いている季節とはいえません。それにもかかわらず、学生アスリートにとっては夏休みがあり、練習量が増えやすい時期でもあります。
さらに、インターハイをはじめとする重要な大会や合宿が集中するため、「夏を制する者がシーズンを制する」と言われるほど、夏の過ごし方は競技人生を左右します。
そこで本記事では、
「パフォーマンスを落とさないための夏バテを防ぐ食事法(アスリート編)」を丁寧に解説します。
正しい栄養知識を身につけ、夏でも動ける身体をつくっていきましょう。
通常練習期と夏合宿の大きな違い

通常の練習期では、
「運動による消費エネルギー」と「食事から摂取するエネルギー」のバランスを考えながら食事を組み立てます。
このバランスが取れていると、
・筋肉量の増加
・体力や持久力の向上
・コンディションの安定
といった、練習の成果が身体に表れやすくなります。
しかし、夏合宿や夏休みの強化練習では事情が変わります。
練習量・練習強度が大幅に増えるため、当然ながら必要なエネルギー量も増加します。
ここで十分な栄養が補給できていないと、
・夏バテ
・食欲不振
・体重減少
・集中力低下
・ケガや故障
といった悪循環に陥ってしまいます。
そのため、夏合宿では「いつも通りの食事」では不十分です。
夏バテを予防する1日の食事の考え方

ここでは、柔道の夏合宿を例に、1日のスケジュールと食事のポイントを見ていきましょう。
〈例〉柔道合宿の1日
・6時起床 → 朝練(寝技) → 朝食
・9時~12時 午前練習(立ち技) → 昼食
・14時~18時 午後練習 → 夕食 → ミーティング → 22時就寝
朝・昼・夕と長時間の練習が続くため、食事は「回復」と「次の練習への準備」という役割があります。
朝食:身体を目覚めさせる「栄養フルコース」

朝は、睡眠中に低下した体温と代謝を引き上げる大切な時間です。
そのため、以下の5つを揃えた食事を意識しましょう。
・主食(ごはん・パンなど)
・主菜(肉・魚・卵)
・副菜(野菜)
・果物
・乳製品
朝食を抜いたり、軽く済ませてしまうと、朝練の質が大きく低下します。
「朝は食べられない」という人ほど、少量からでも習慣化することが重要です。
昼食:消化の良さを最優先

昼食後には午後練習が控えているため、消化に負担をかけないことが最優先です。
おすすめのメニュー例
・具だくさんの冷やし中華
・冷やしうどん+たんぱく質のおかず
・親子丼
脂質が多く、消化に時間がかかるカレーや揚げ物は、
午後の練習中に胃もたれや気分不良を起こす原因になることがあります。
夕食:回復を目的とした食事

夕食は、1日の消耗を回復させる最重要の食事です。
主食・主菜・副菜を揃え、特にたんぱく質とビタミン・ミネラルを意識しましょう。
また、練習量が多い場合は、
・栄養補給ゼリー
・プロテイン
・アミノ酸
・スポーツドリンク
・経口補水液
などの補食を上手に活用することで、エネルギー不足を防ぐことができます。
夏バテに効くおすすめメニュー「冷や汁」

夏バテ対策としておすすめなのが、**宮崎県の郷土料理「冷や汁」**です。
冷や汁の簡単レシピ
- 魚(タイなど)を焼き、味噌と胡麻と一緒にすり潰す
- きゅうり・ねぎ・みょうが・しそを刻んで加える
- 出汁と氷を入れて完成
暑い地域・宮崎県延岡で生まれた、理にかなった夏バテ防止食です。
冷や汁の栄養的メリット
・魚:たんぱく質、カルシウム、鉄分
・味噌:塩分補給、疲労回復
・薬味野菜:身体を内側から冷やす
食欲が落ちている時でも食べやすく、アスリートにも非常におすすめです。
食事以外に気をつけたい夏バテ対策

冷たい飲み物の摂り過ぎに注意
冷たい飲み物を摂りすぎると、内臓が冷え、
・消化不良
・食欲低下
・体調不良
などを招き、体力作りに支障をきたします。食事中の水分は適量を心掛けましょう。
食材・調理法・調味料を見直す

・新鮮な食材
・消化の良い調理法
・添加物の少ない調味料
これらを意識するだけでも、夏バテのリスクは大きく下がります。
質の良い睡眠を確保する

睡眠不足は、夏バテを悪化させる最大の原因です。
就寝前のカフェインや過度な飲酒を避けましょう。
生活習慣を見直すことで夏バテを改善することができます。
■ まとめ
本記事では、
「夏バテ予防の食事・アスリート編」について解説しました。
・通常練習期と夏合宿の違い
・夏バテを防ぐ食事の考え方
・夏におすすめのメニュー
・食事以外の生活習慣
夏は運動に不向きな季節ですが、工夫次第で乗り切ることができます。
食事・水分・睡眠を味方につけ、夏でも動ける身体をつくっていきましょう。
ぜひ、今日から実践してみてください。